まずは後鼻漏のことを知ることから始めましょう
今や日本国民の2人に1人は鼻になんらかの疾患があり、アレルギー性鼻炎や花粉症は日本の国民病と言われるようになってしまいました。こういった原因疾患のある方の症状が悪化することで、更にひどい症状=後鼻漏を引き起こすと言われています。
自覚がないだけで、鼻炎、花粉症と思っている方が実は後鼻漏だったというケースは少なくありません。実際、およそ3人に1人は後鼻漏の疑いがあると言われています。
「自分も後鼻漏?」「これ以上悪化したくない!」「後鼻漏にならないように予防したい!」という方に対して、役立つ情報、知識を専門の医師監修の元、提供しています。
まずは後鼻漏の基本的な知識と知っておくべきポイントをご紹介します。
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01後鼻漏とは?
後鼻漏は、異常な鼻水がノドの方へ流れ落ちてくる症状です。鼻・副鼻腔の感染性、アレルギー性、好酸球性、自律神経性、加齢性など、様々なタイプの後鼻漏があると言われています。
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02後鼻漏の症状
いくら鼻をかんでも鼻水は前方から出ず、絶えずノドに流れ込み、その鼻水を口から吐き出すか、飲み込むしかありません。重症になると食事や睡眠などの日常生活にまで弊害を及ぼすと言われています。
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03後鼻漏の原因
鼻水が朝から晩まで絶え間なくノドへ流れ、気分が悪くなったり、食事中も不快で、睡眠にまで影響を与えると言われています。
一体、後鼻漏の原因となっているものはなんなんでしょう? -
04後鼻漏の治療法
私たちのQOL(生活の質)を著しく低下させ、様々な影響を及ぼすと言われる後鼻漏。
その治療はどんな方法があるのでしょうか?痛い治療?手術は必要?治療費、治療期間はどれくらい?
後鼻漏を引き起こす要因となる鼻の病気
後鼻漏になる前の段階の症状、原因疾患があります。主に鼻腔・副鼻腔の病気が悪化することによって後鼻漏の症状を引き起こすと言われています。
下記の図は後鼻漏の要因となる原因疾患を列記しています。
慢性副鼻腔炎 | 慢性化膿性 副鼻腔炎 (蓄膿症) |
変色した鼻水、鼻づまりなどが代表的な症状。 免疫力が低下する冬に、風邪やインフルエンザをきっかけに発症、慢性化する方が多い。 |
好酸球性 副鼻腔炎 |
2015年に国の指定難病となった好酸球性副鼻腔炎は、アレルギーを起こした際に増える好酸球が、副鼻腔あたりで症状を引き起こします。粘りのある鼻水、目の奥の痛み、鼻茸(鼻ポリープ)が出来やすく嗅覚障害などの症状。 |
アレルギー性鼻炎 | 花粉やハウスダストなどのアレルギー物質に反応して、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみなどの症状。サラサラで大量の透明な鼻水を分泌します。 |
血管運動性鼻炎 | 気温の寒暖差、熱い物を食べた際、急な激しい運動などにより鼻の自律神経に異常が起こり、アレルギー性鼻炎と同じような症状。 |
結局のところ後鼻漏は治る病気なの?
後鼻漏治療の第一歩は原因疾患の究明から!
そもそも後鼻漏は"後鼻漏症候群"と呼ばれることもあることから"病名"というより、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などが引き起こす"現象"というほうがニュアンスとしては近いです。
なので、その原因疾患となるアレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などを治すことで改善されていくと言われています。
アレルギー性鼻炎、上咽頭炎の場合は薬物治療、免疫療法、手術療法。副鼻腔炎の場合は薬物療法と外科療法などが治療の第一歩となります。
後鼻漏に効く薬教えて!
後鼻漏の症状を一時的に落ち着かせることができる薬はあります。
後鼻漏の薬に関しては、ドラッグストアの市販薬で効くのある?処方箋がないともらえない?なんていう薬を買えばいいの?など、様々まご質問をいただきます。
後鼻漏の薬を考えるときに最も重要なのは何が原因で後鼻漏の症状が出ているか?です。その原因によって適した薬も変わってきます。